従業員解雇で事務所を移動

事務所を構えて事務員を1人雇いましたが、私も見る目というのがないのでしょうね。
雇った事務員は、私の望みどおりには全く動いてくれません。
けれどもお給料は毎月払わねばなりませんし、それを当然のようにされるとこちらもカチンと来ます。
それが続くと本当にストレスで、自分の事務所なのに彼女が居ると思うと私自身が戻りたくなくなってしまうという、訳がわからない状態。
ハローワークからの紹介でトライアル雇用などを利用すればよかったのですが、その時には求人広告を出して面接希望者を募りました。
どこを見て彼女を正社員にと判断したのか、今となっては自分がわかりません。
人を見る目がないという、経営者としては致命的な欠点を露呈してしまいました。
かといってこのまま雇い続けて少なくないお給料を出すのはイヤですし、こんなに働かない人間に対し、解雇に伴う何らかの金銭を支払うのも納得がいかない。
そこで整理解雇の方向で、考えることにしました。

 

経営者になるためのノート ([テキスト])

経営者になるためのノート ([テキスト])

 

 

幸いと言ってはおかしいのですが、業績が本当に伸びてくるであろう時期の予測としては、いままでの営業の手応えからして2ヵ月後。
今はちょうど営業経費ばかりが出ていってしまっている時期で、賃金と事務所維持経費は特に経営を圧迫する要因に収支表上は見えます。
経営不振を理由とした、整理解雇の形を取ることにしました。

どのみち今の状況で人を再度雇い入れるのは少々怖いですから、彼女を解雇した後は暫く人は入れません。
事務所自体も私一人では維持するのが困難ですからこれをいい機会と考え、この事務所を閉めバーチャルオフィスへ移行させることにします。
電話の転送も郵便物管理もファックス受信も、何もかも事務所として必要なものは代行してくれたうえに、経費としては人一人の給料の8%程で済みます。
なんという働き者でしょうか、バーチャルオフィス。
これは経営不振を理由とする私の会社が行う企業努力の証として、充分すぎる材料です。

電話を私の携帯に転送するサービスの他に、ちゃんと電話応対をしてくれるサービスもあるようです。
たったこれだけのことなのですが、これ業務を完璧にしてくれる人を探そうとしてもこのご時世、簡単にはいかないと骨身にしみていますから、バーチャルオフィスのありがたみは本当によくわかります。

一応社会保険労務士さんなどにも相談をし、適正な解雇が出来るようご指導を仰いだ上で、彼女を解雇いたしました。
そうして現事務所を閉め、バーチャルオフィスが私の事務所となりました。

そこにお願いしている間に余裕を持って雇用したい人を探すか、今度人を雇い入れるときはハローワークのトライアル雇用や雇用助成金などをよく調べた上で慎重に雇用したいと思っています。